LWを使い始めて2年 2001年12月5日

CGとわたし

1999年11月にふるえる手でローンにサインしてからハヤ2年。ようやくこの5月にローンの返済が完了しました。まだ5.6のことでした。6にアップグレードしたのは2000年の9月。まだローンの返済中に6万いくらも払ったのでした。
わたし?CGを趣味とするただのおじさんです。仕事もまったくCGなどと関係のないお堅い仕事をしています。(いわゆる公務員)
なんで仕事でもないのに、こんな高いアプリケーションを使っているのかといえば、それは「趣味だから」車にお金かけたり、旅行にお金かけたりといったことと同じです。

わたしの3D事始め

CGはまだ1980年代、PC98でKid98を使っていたころからの付き合いです。メモリなんか640kb(!)しかないころ。マウスでドットをちょこちょこいじって、16色の絵を完成させていたあのころです。まだインターネットはなく、パソコン通信で他のかたがたのすごい技術に感じ入っていました。

1994年にWindowsを導入します。フルカラー環境が自分の書斎に来たことが信じられませんでした。わたしの人生の中でも特筆すべき大事件でした。そのころはPhotoshopがほしかったんですが高くて手が出ず、CoreDrawにはいっていたPhotopaintを使っていました。それでもそれまでの16色の環境からすれば毎日が新鮮な仰天の連続でした。(水ブラシで色をにじませることができるなんて!)

3Dをはじめたのは1996年のことです。前から興味はあったのですがとても手に負えるものではありませんでした。Photoshopのローンを始めたこともあり、とても自分に手に入れられる値段ではないと思っていましたら、RaydreamDesigner3が結構手の出せる値段ででたので、飛びつきました。ちょうど今のAGOSTがまだ「Step by step」と言っていたころで、その雑誌にも夢中になり、ようやくすばらしい3Dの世界に自分も飛び込むことができたのです。

RaydreamDesigne4はとても難しいプログラムでした。4のバージョンではまだ頂点編集ができず、回転体やスイープパスなどをつかってモデリングしますので、一番やりたかった人の顔のモデリングができなかったのです。できないことはなかったのですが、折り返しとかさまざまな技をつかわなければ到底思ったものができるものではありませんでした。葉のモデリングさえうまくできなかったのです。


5になって頂点編集ができるようになりましたが、マニュアルを読んでもよくわからずそのまま眠ってしまいました。

でもこれのおかげで3Dの概念、モデリングしてシェーディングして、ライティングしてレンダリングする、という一連の流れを知ることができました。

Bryceの発売

ちょうどそのころあこがれだったBryce2がWindowsでも発売されたのでこれも飛びつき、だんだん3Dの世界が分かってきたのです。
どこ2高解像度.bmp


それでもモデリングというのは難しいものだなと思っていました。そのころはまだポリゴンとか頂点編集などの意味がまったく理解できていません。Raydreamしかしらないのですから、モデリングとはそんなものだと思っていました。3Dアトリエが出たとき、救世主だ!と思って飛びつきましたが、ポリゴンの意味がわからなかったので、何も作れずに終わってしまいました。

■Shade との衝撃的な出会い

1997年。夏にShadeDebut がでます。Shade なんて個人で手が出るソフトではないと思っていただけにこれもとびつきました。そこでおどろきます。「自由曲線」の3D世界における位置づけや価値なんかまったくわかっていなかったのですが、ともかくそれで初めて人の顔らしきものを作ることができたのです。

ベジェをうまくつかえばどんなモデリングもできる!これは衝撃的でした。そして、知らないというものは怖いものですね。この自由曲線によるモデリングこそが本当の3Dモデリングだ!と思ったのです。まだ3DsMaxもSoftimageも知りません。LWは名前くらいは知っていましたが素人に手が出せるものだとはまったく思っていなかったので研究もしませんでした。

自由曲線によるモデリング。これ!

そう信じてそれから2年間はずっとShade 使いでした。なに、たいしたことはありません。かんたんな花瓶や、家などをつくってバーチャルガーデニングをしていた程度です。仕事で作る資料の表紙にShadeでつくったつぼや花瓶のCGを使って喜ばれる程度でした。

こんなのとか。こんなのとか。
びん3.jpgびん.jpg

ただ、ひとつ不満がありました。あまりにベジェが正確すぎて、どうしても人の顔を作ったときにしわがでたり、目元がきつくなってしまったりすることです。また、マッピングもうまくできませんでした。技術がつたなくて、テクスチャの位置を自由に操ることができなかったのです。人の顔のテクスチャなんか、目も当てられないほどずれまくり、なかなかうまくはれませんでした。

自分の技術が足りなかったこともありますが、3Dのモデリングなんてそんなものでみんな同じ苦労をしているんだろうなと思っていたのです。。

そのころ、見てしまいました。1998年の冬のころです。おそろしくて手にもできなかったLWの参考図書です。見たらほしくなる、でも手が届かない、絶対見まい!と思っていたLWの参考図書。その禁断のページをあけてしまいました。あたらしいモデリング環境がほしかったのです。

■LWとのさらに衝撃的な出会い

そこにはポリゴンを自由にいじってすきな形にモデリングしていく様子が魅力的な写真とともに示されていました。メタナーブスがケージのなかでだんだん人の顔にかわって行く図はまさにわたしにとってハイエンドな3Dプログラム!と思わせるのに十分でした。どこかの掲示板で、3dsやMAYAつかいの人が「いつまでもLWではなさけない」と書いてあるのを見ましたが、でも素人、一般人のわたしにとってはハイエンドもハイエンド。ハイエンドのきわみのようなものでした。

見なければよかったと思いました。20数万円もするソフトが買えるはずありません。忘れよう忘れようとします。しかし頭の中は、ケージの中で自由に形を変えて行くとかげや恐竜の絵がとびかいます。

ポリゴンを選んで押し出したりポイントを自由に変えたりポリゴンを自由に切ったり貼ったり。

まさに自分が今一番したいと思っているモデリングでした。

そこでつい冒頭に戻ります。悩むこと1年。ついに1999年11月に震える手でローン契約書にサインしたのです。

■ はじめてのモデリングは 辰年の年賀状につかう龍の絵。

で、これです。こんなのShade でもすぐできる程度のものですが、それがわたしにはじょうずにできなかったのです。LWのメタナーブスとポリゴンの軽快な編集機能があったからこそできたモデリングです。(でも龍の指はやたらおかしい。)Bryceに移して背景と一緒にレンダリングしています。当時のBryceは3で、正式にLWOをインポートできなかったのでBryceでテクスチャを貼りなおしました。だからうまくはれていません。
龍年賀状.bmp
nenga99.bmp

わたしのモデリング技術、シェーディング技術なんてこんなものですが、はじめて使って短時間でこれだけできるLWにもう夢中になってしまいました。

ボーンというものもうれしくて、うねうね動くこの龍でAVIをつくって友達に見せて喜んだりもしました。

そうこうしながら、いつのまにやら6にアップグレードし、今に至っています。

■そろそろ作品をちゃんとつくって発表しようかな

こう書いてくると、いろいろと試行錯誤しながらよくここまでやってきたな、自分なんかただの素人だけど、それなりに着実にあゆんできているんだな、と思いますね(^^;)

そろそろ素人なりにちゃんと作品として発表してみようかな・・・・と思い始めました。

これまで、作品作りというよりは、いろいろな造形に挑戦して練習するということ中心でした。とくに人の顔や人体など何体作ったか分かりません。それが全部ただのデータとしてガードディスクに入っているだけです。なんだかかわいそうですね。

でもやっぱり、今日もよりよいモデリングを目指して、少しでも自分の気に入った顔に近づけたくて練習を続けるんだろうなと思います。作品作りになるのはいつのことやら。この日記を書くと少しでも作品へのモチベーションが高まるかもしれません。

最初のLW日記 2001年12月6日

■メタナーブスかポリゴンか

制作日記の第1ページ。新たな気持ちで作品をつくっていくにあたり、かわいいキャラクターでもつくろう。
011207_1.jpg

由水さんの本を買ってから、あのボックスにスムーズをかけながらだんだんポリゴンを増やし、スムーズシフトで形を整えながらつくっていくというやり方が気に入りました。一番自分にあっています。全体的にバランスをとりながら作っていけるし、こういう粘土をこねるようなモデリングこそ自分がやりたかった方法なんですね。

ところが、どうも技術がつたなくて眼や口の周りのポリゴンの流れが汚くなってしまうのです。完成間際になったらなにがなにやらわからなくなってしまいます。アバウトでもなんとかできていくので、そこがこの方法のいいところだなあ、と思うんですが、モーフするときなんかまぶたのポリゴンを選択するのに一苦労するんです。

そこで、GWやCGワールドでよく紹介されている目の周りのポリゴンからつくりはじめてだんだん広げながら整形していく方法。六角やメタセコでもよくやられていますよね。あれは大雑把な自分にはとても似合わないなと思っていたんですが、やむを得ずやってみました。

そうしたらとりあえずポリゴンの流れがきれいになり、把握しやすくなったんだけど、部分、部分をつなげていくやりかたなんでつなげ終わったときに怖い顔になってる!一番やなのは、両目と鼻、口をつなげたときはまさに猿顔なところ。せっかくかわいいのをつくろうとおもっているのに!

とはいいながら、現在はそのやりかたでやるのが一番多いです。今回もこれでやります。

■めをつくってみた

011207_3.jpg
ポイントをちょんちょん打って目の形を作り、pでポリゴンはって、まわりのポリゴンを選択してExtenderでかくだいして、それをなんどかくりかえして、整形して・・・・・・と、およそ自分には似つかわしくない堅実なモデリングをしています。

おかげさまできれいな形にはなっていきますね。これだけ見ると「けっこういいじゃん」と思ってしまうのですが、鼻つけて口つけて・・・としたとたん「うわああ」となってしまう。

その前に一番こまるのが目玉を入れた瞬間恐ろしいかおになることです。目玉を入れたとたんこうなる。
011207_4.jpg

こわいでしょう?これで鏡面コピーしたらどうなるか、火を見るより明らか。

かわいい系のキャラクターつくりたいのに、どうしてもリアルになってしまうんです。

どうしてみなさん、あんな2Dのアニメキャラをそのまま3Dにしたようなかわいいのができるのかな。

かわいい系への挑戦 2001年12月7日

■めをいじる

あんまりおそろしかったので、瞳を大きくして、目じりを少し丸くしてみました。そして、目全体を中心に寄せてみました。

それでもまだまだリアルな感じです。やっぱり、目ですね。
011207_5.jpg
 
■鼻と口をつなげてみる

背景ビューから(何で「背景」というのかよくわからん)ポイントをうってポリゴンを貼ってみました。

平面ではっておいて後でポイント移動で持ち上げるという方法です。
011207_6.gif 011207_7.jpg
 

鼻と口周りはこんなんでいいと思います。あとで口をあけさせるためにはまるくつくれといわれてますし(^^;)

ただ、鼻筋になるあたりがちがうような・・・鼻を立ち上げてみるまではわからないかな。ここがまだ経験の浅いところ。
011207_8.jpg 011207_9.jpg
 

鼻筋が気になったので、ポリゴンをはりかえました。ごちゃごちゃしてしまったけど、鼻筋ははっきりしてきました。めでたく鼻が起きました。口元を少し上に上げたので微笑んでいる感じになりました。これからくちをうまくいじることができたら、なんとかかわいい系のキャラクターになりそうな予感。

とりあえずポイントをポコポコ動かしてなんとか顔の部分はできた。
011207_10.jpg

でもなんだか不気味。焦点が定まっていないからですね。きっと。

それにどうしてもリアル系に近づいてしまう。

でも途中でやめずに最後まできちんとつくるぞ!

■サスカッチをいじる(1)
011207_11.jpg
うわ!こわいよう!サスカッチの設定間違えた。

011207_12.jpg
これも妙だ。パラメーターをいろいろいじるとおもしろいなあ。なんかプードルみたいだ。
 
011207_13.jpg
まあ、いい感じ。まだまゆげもまつげもないし、いろいろ不満はあるけど、とりあえず今日はここまで。